この記事はMicroMouse Advent Calendar2021の25日目の記事です。
昨日の記事はtosonさんの「マイクロマウスの振り返りと今後について」でした。
マイクロマウスは大会に出場するだけでも非常に敷居が高い競技だと思います。
学生であればサークルに所属して先輩に教えてもらえますが、そうでない場合は市販のキットを購入するしか選択肢がないのが実情です。
ましてや昨今はコロナ禍で学生のサークル活動が制限されており、環境としてはやはり厳しい状況であると思われます。
今回は、このような状況に対し一石を投じる助けになれればよいと同時に、自分の首に枷を嵌める内容になっております。
自己紹介
その前に自己紹介したいと思います。
私は東京理科大Miceというサークルに所属し、大学3年から5年までの間にマイクロマウスに参加していました。
大学を卒業した後は地方の電機メーカーに就職して現在に至ります。
UniMoとは
UniversalMouseを略してUniMoと呼んでいます。 仮称なのでそのうち気分で変わるかもしれません。
名前の通り、誰でも作れるマウスをコンセプトに開発中のマウスです。
このような入門者向けマイクロマウスキットは数多の方々が作ってきましたが、UniMoはそれらとは異なる考えを持っています。
それは、「世界中の誰でも作れるマウス」を目指している点です。
UniMoのスペックについて
現在は設計段階なので詳細なスペックは決まっていません。
UniMo(こちらの画像は開発中につき予告なく変更される場合があります)
UniMoの設計方針は以下の通りです。
・海外の人でも部品を調達できる
・なるべく安価に作れる
・なるべく簡単に作れる
現時点で使用予定のコンポーネントを記載しておきます。
・CPU:STMicro Nucleo Board(STM32F446RET)
・IMU:Pololu MiniIMU-9 v5(LSM6DS33)
・モータドライバ:Pololu DRV8835 Motor Driver(DRV8835)
・モータ&ギヤボックス:Pololu Micro Metal Gearmotor HPCB 6V(ギヤ比1:10)
・エンコーダ:Pololu Magnetic Encorder Pair Kit for Micro Metal Gearmotors(磁気式)
ご覧の通り、ほとんどがpololu製です。
特に重要なのが足回りの部品をpololu製で固めている点であり、これだけで足回りが完成します。
初心者用マウスといえばステッピングモータを使用することが多いですが、モータはともかくそれにつけるホイールの入手方法が限られていました。
DCモータを使う場合はエンコーダの使用が大前提ですが、エンコーダ付きのモータは必然的に高価で、モータだけで5万円とかしました。
エンコーダを自作できれば安く作ることができますが、技術的なハードルが高く、初心者には困難です。
このような、コストとテクノロジーのトレードオフの関係を破壊できるのがpololuのギヤヘッド&エンコーダのセットなわけです。
pololuの部品で足回りを構成すると、ホイール、モータ、ギヤ、エンコーダ全部合わせて両輪で9000円以内に収められます。
マウス全体だと概算で2万円台ぐらいかなと思ってます。
今後の予定
コロナの影響で部品の入手が困難となっているため、先行きは不透明ですが、来年の全日本大会までには完成させて出場したいです。
モノが完成した後は製作手順をWiki上でまとめて公開したいと考えています。