2021年度クラシックマウス c4rne1iaN

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・機体名:c4rne1iaN(カーネリアン)

・名前の由来:宝石の名前 

・サイズ:105 x 75 x 40㎜

  ・重量:115g

 ・MCU:STM32F722RET6

 ・壁センサ:SFH4550 & VEMT2023SLX01

 ・ジャイロセンサ:ICM20689

 ・モーター:DCX12L(4.5V) & skystars 1103 8000KV

 ・モータードライバー:TB6614FNG & Spendix ES20Lite

 ・バッテリー:Hyperion LiPo G5 SV 120mAh 3s

 

 ・最高速度:R m/s

 ・最高加速度:R m/s/s

 ・最高ターンパラメーター

  90°:R m/s  180°:R m/s

  45°入:R m/s 45°出:R m/s

  135°:R m/s  V90°:R m/s

・特徴

 

●カーボンフレームマウス

今作から基板をフレームにする、所謂「板マウス」から脱却し、カーボンフレーム上にコンポーネントを配置するフレーム式マウスとしました。

フレームマウスの利点として、コンポーネントの配置自由度が高いこと、衝突時の基板ダメージを抑えることが出来ること、機体の剛性を高めることが出来る点が挙げられます。

欠点として、部品点数が増えることによる重量増加が挙げられますが、こちらはフレーム材質にカーボンを採用することで軽減しています。実際、機体重量も115gと板マウスと遜色ないレベルに収めることが出来ました。

なお、カーボンは自宅のCNCで切削しましたが、手が痒くなるうえに健康被害が尋常ではないので自身での加工はお勧めしません。参考にする際はあくまで自己責任でお願いします。

 

●ダクト吸引

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今作は初めて縦長のモータを使用したため、向かい合わせで設置することができなくなりました。

モータはマウスのコンポーネントの中でも重い部品なので、なるべく旋回中心に置いてイナーシャを抑えたいところです。

モータを中央に寄せつつ、限られたスペースに吸引ファンを設置する方法としてダクト吸引を考えました。

ダクト化すると、損失が増えて吸引力が下がるように思われる方もいらっしゃると思いますが、吸引の原理上、静圧が最大の時点で流量は0となるので、流路による損失は無いと考えています。(流体力学の単位ギリギリだったのであんまり自信ないですが)

欠点として、ファンが機体上部に設置されるのでその分重心が上がる点が挙げられますが、吸引してる時点で見かけ上の重心が下がるので、実質これの影響は無視できると考えています。

 

また、部品点数が増えることによる重量増加についても、ダクトの重量は微々たるものなので影響は軽微と考えています。

 

●壁センサー

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前作に引き続き、壁センサーは受光素子を2個のみ使用し、発光タイミングを切り替えて使用しています。

横壁に関しては問題なかったのですが、前壁の閾値が厳しく、再現性の無い前壁の読み飛ばし、誤認が頻発しました。

おそらく、基板の裏表に発光、受光素子を配置し、かつ受光素子が基板の奥にあったためと思われます。

 

●ジャイロ ソフトマウント

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吸引ファンの振動によってジャイロにデカいノイズが乗ってしまう問題の対処方法として、ジャイロ基板を独立させて両面テープで貼り付けることで振動を吸収しようと考えました。 初期に使用していた両面テープはゲル状のもので制振効果が少なかったのですが、スポンジ状のものに変更するとほとんど振動は乗らなくなりました。

 

●モーター軸エンコーダー

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今作で使用したmaxon dcx12lは出力軸側とは反対側にもシャフトが出ています。これは純正エンコーダで磁石か光学ディスクか何かをつけてるものだと思われます。

このシャフトにφ3mmの磁石を取り付け、モータにエンコーダICを付けた基板を組み付けてエンコーダを構成しています。

 

通常のタイヤ車軸に取り付ける場合と比較すると、主力がギヤ比分逓倍されるため自作エンコーダ特有の組付け精度の悪さからくる回転のブレをある程度緩和できます。

 

余談ですが純正のエンコーダを使用しなかった理由として、高額であることも挙げられますが、そもそもエンコーダ径がφ10しかないために見た目がイマイチになったので採用しなかった経緯があります。

 

以上

あと何かあったら追記します。

 

 

全日本大会2021

に参加してきました。

 

結果ですが、

 

・クラシックマウス c4rne1iaN

 1走目:R

 2走目:R

 3走目:R

 4走目:R

 5走目:R

 

ということで、完走することはできませんでした! 残念。。。

 

新作のハードが完成したのは(記憶がないけどおそらく)2年前くらい、そこから例の感染症の影響で軒並み地区大会が休止になり、モチベもなくひたすら銃で人を○○するゲームばかりしてきましたが、オフライン大会が開かれることが決まり、元サークルの先輩に「お前次来なかったら〆るぞ一緒に大会参加しようよ!」と声をかけて貰ったのをきっかけに、旧作のプログラムを移植して3週間全力で調整しました。

 

結果、探索すら走らない情けない結果に終わってしまいましたが、久しぶりのオフライン開催で他の参加者と交流ができてとても楽しかったです。

昨今の情勢もありながら、オフラインでの大会開催に尽力していただいた運営の方々には頭が上がりません。 本当にありがとうございます。

 

短い調整期間の中でも、今作では色んな知見を得ることができたので、後日機体紹介にて公開したいと思ってます。

 

追伸:ベイブレードしてすいませんでした。

 

マイクロマウス入門者向けマウス「UniMo」について

この記事はMicroMouse Advent Calendar2021の25日目の記事です。

昨日の記事はtosonさんの「マイクロマウスの振り返りと今後について」でした。

 

マイクロマウスは大会に出場するだけでも非常に敷居が高い競技だと思います。

学生であればサークルに所属して先輩に教えてもらえますが、そうでない場合は市販のキットを購入するしか選択肢がないのが実情です。

ましてや昨今はコロナ禍で学生のサークル活動が制限されており、環境としてはやはり厳しい状況であると思われます。

 

今回は、このような状況に対し一石を投じる助けになれればよいと同時に、自分の首に枷を嵌める内容になっております。

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2018年度クラシックマウス Verimlion Bis

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・機体名:Vermilion Bis

・名前の由来:https://www.youtube.com/watch?v=LvetJ9U_tVY

 『Bis』はフランス語で「第2の」「改良型」の意

 

・サイズ:107x71x23mm

  ・重量:105g

 ・MCU:STM32F722RET6

 ・壁センサ:SFH4550 & VEMT2023SLX01

 ・ジャイロセンサ:ICM20649→MPU6000→MPU9250

 ・モーター:DCX10S(1.5V) & HK AP03 4000KV

 ・モータードライバー:TB6614FNG & CT-7A

 ・バッテリー:Hyperion LiPo 330mAh

 

 ・最高速度:4.5m/s

 ・最高加速度:17m/s/s

 ・最高ターンパラメーター

  90°:2.0m/s  180°:1.8m/s

  45°入:1.7m/s 45°出:1.9m/s

  135°:1.7m/s  V90°:1.6m/s

 

〇戦績

 ~2018年~

 ・東日本地区大会 15位

 ・台湾大会 R

 ・学生大会 R

 ・全日本大会 19位

 ~2019年~

 ・関西地区大会 2位

 

〇コメント(執筆中)

 ・昨年度の機体をマイナーチェンジした機体 一見すると見た目は昨年度の機体の流用に見えるが、回路部から新規設計した別物 ただし足回りは流用

 

 ・全先同様サスペンションを搭載している点は同じだが、昨年度の機構ではストロークを確保出来なかったため機構を変更 また接地部が鋼球では摩擦で擦り減る問題が生じたためアルミ製の従動輪に変更

 

 ・センサー部を工夫し、受光部を一つの素子で前壁と横壁の両方を見る事で部品点数の削減を行った ちなみに自分のオリジナルアイデアではなくkatoさんのものをパクった

 

 ・吸引ファンを3Dプリント部品からPOMの切削品に変更 またアルミボスを採用し振動がマシになった

 

 ・モーターが2個ではトルク不足だったので4個に増やした それでも足りなかった DCX10Sは罠

 

 ・またジャイロの選定ミスを犯したので18年度はジャイロを立てた 19年度からはモジュール基板を使用したのでジャイロを立てる必要が無くなった

 

試作マウス Lotus proto.

 

・機体名:Lotus proto.

・サイズ:57.5x44.0x13.5mm

・重量:12.3g

 

自分にとっての初マイクロマウス(旧ハーフ)です。

始めて作るので、なるべく変なことはしないようにシンプルに作ることをコンセプトとしました。

また、毎回マウスを作る際に一発でキメようとしても結局不具合や変更したくなる箇所が出てきて複数回基板を発注していたので、今回は最初からプロトタイプを作って問題点をリストアップし、それを本番機体にフィードバックする方式をとりました。

つまりこの機体は製作予定機『Lotus』の試作機なので『Lotus proto.』と呼びます。

既に車高や足回りの構造などで問題を抱えているので、予定通り次の機体ではそれらの問題を解消したいと思っています。